« 『リフレクティブ・マネージャー一流はつねに内省する』光文社新書 | メイン | 追加:木尾士目 『ぢごぷり 2』 講談社(2010) »
2010年08月10日
木尾士目 『ぢごぷり 2』講談社(2010)
昨年、現場に寄り添うことから始まるケア、というリレー講座をした。
講師の一人として来てくださったのが、木尾先生だった。
初めてこの作品を読んだとき、かなりの衝撃も受けたがそれ以上に
「よくぞここまで描いてくださった!」
という、感謝のような気持ちでいっぱいになったのを覚えている。
そして、「この方に語ってもらわねば!」と直感的に思い
講談社に電話して、担当の方をつかまえ講師の交渉をしたのも
ナツカシイ思い出である。
私自身は、子どもを産んではいない。
しかし、この主人公である母親の気持ちに、語弊はあるかもしれないが
「共感」した。
私が看護学生だった頃、助産師である母性学の教授が
授業中にこうおっしゃった。
「母性は、本能ではありません。」
静まり返る教室と、言い切った教授の姿を今でも覚えている。
その後、教授は40代という若さでがんで亡くなられたので、
その言葉は、私の中で、彼女の遺言という位置づけにある。
この本を読んで、主人公が発するセリフに
「考えられない」とか「理解できない」とかおっしゃる方もいるだろう。
しかし。
感情は、自由ではないのか?
殺意を感じても、感じたこと自体、仕方のないことではないのか?
感情を吐露されて、その応対に困る自分がいるから、
そんなことを言ってくれるな、という防衛反応が
理解不能という表現になるのではないか?
感じたことは感じたこととして受け止め
「では、どうする?」
ではないだろうか。
何が書きたかったかというと。
このような名作が、2巻で終って残念、ということです、はい。
投稿者 Taniguchi : 2010年08月10日 18:09