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2009年04月20日

南 俊英『モンスターペイシェント』2008年 角川ssc新書

前回に続き2冊目のご紹介、の前に。

私の、ある体験談を書かせていただく。

とある病院の救急外来に、わずかな間いたことがある。
ある時、96歳の男性が運び込まれてきた。
苦しいからと他の病院に駆け込んだのだが、
私がいた病院の患者であると判明し、救急車で転送されてきた。

「苦しいのを、なんとかせえ!!」

輸液が、極度に制限されている方だった。
ドクターは入院を決定し、薬を飲ませてから病棟に、というと
病棟に手続きをしに行かれた。

その場に残るは、看護師1人。96歳が1人。

ゼリータイプの薬を飲んでもらおうと口元に持っていくと
96歳は叫んだ。

「ワシを殺す気か!!!」

・・・助けるためですが。

罵詈雑言は、日常茶飯事。
何でも言ってくれていいから、自分のために薬を飲んだら?

と、思いながら、どうやったら飲んでくれるのか、あの手この手、
ならぬ
あの口この口とばかりに、共感やら受容やらいろんな手法を使うが、
すべて玉砕。

最後には、薬を払い飛ばし、唾を吐きながら叫んだ。

「ワシの代わりに、オマエが死ねっ!!!」

で、薬の内服は諦め、そのまま病棟に運んだ。

「薬、払い飛ばされたので断念しました。」

そういうとドクターは

「そっかー・・・。うーん・・・。」

そのあと、どうなったかは、知らない。


この本のタイトルは、刺激的である。
一般の方は、もしかするとお怒りになるのかもしれない。

しかし、現実である。
そして、ほんの一部であることを申し添えておく。


ただ、この本のすごいところは、
患者の実態を書いたところではない

この本がモンスターペイシェントについて書いてあるのは
6章のうち最初の1章だけである。

2章~4章、特に3章の消防署と自衛隊との比較は
個人的にもっとも読んでいただきたい部分である。

性懲りもなく、この本も出版社の方にどのくらい売れているか聞いてみた。
まだ、データが取れていないということだった。

みなさま、よろしくどうぞ。


投稿者 Taniguchi : 2009年04月20日 14:00

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