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2008年10月31日

初心者入門教室に通う・その2

将棋の駒の動かし方は「うろ覚え」程度である。
そんなレベルで本当にいいのか?
でも初心者って書いてあるからいいんだろうな、とかいろいろ思いながら
関西将棋会館にたどりつく。

会場に入ると、そこにはたくさんの女性たちがおられた。
なぜ、みなさん将棋を???
自分を差し置いてそんな疑問を抱く。
しかし、皆さんの雑談を聞いていてその理由がひとつ判明した。

孫だ。

孫と一緒に将棋を指したい。

なるほどなあ、と思った。
「おばあちゃん」という立場の方は、体力を使わずに
孫と一緒に遊ぶ手段が限られる。
一緒に運動するのはきついが、将棋なら体力を使わずに
かわいい孫と一緒に楽しめる。

ならば、この際
「お孫さんと楽しく将棋を指してみたいと思いませんか?」
という対象を絞ったキャッチコピーをつけたコースもつくったら
もっと流行るかも。

そんなことを考えていたら先生がこられた。
そして、本当に駒の動かし方から教えてくれた。
しかもやめずにがんばったら、途中で将棋の駒と盤シートをくれるという。
なんて太っ腹な将棋会館。

こりゃ自分でもがんばらねば、と思い将棋の本を探しにいく。
超初心者、とついていたことが決め手になり下記の本を購入する。
たしかに、まえがきの部分は他の詰め将棋よりも懇切丁寧だった。
詰め将棋というもの自体がわからない超初心者にもなんとなくわかる。

ただし個人的には、2つお願いがある。
ひとつは「超初心者」とタイトルにつけるからには、駒の動かし方も
載せておいてほしい。
私の友人は、習い始めてかなり時間が経ってからも
「金」と「銀」の動きがごっちゃになっていた。

もうひとつは「合い駒」の定義を、もっと詳しく書いて欲しい。
これは切なる願いである。
距離をあけて王手したとき、その二者間に駒を打たれたら詰められない、
という場合は正解ではない、ということを理解するのが
超初心者の私には後々までわかりづらかったので。

しかし、それをのぞけばこの本は非常にはまる。
電車内で読んでいて降車駅に気づかず乗り過ごし、
バスの中で読んでいて携帯をバスの中に忘れるくらいに。
(ちゃんと遺失物室に届いていて感動した。)

ということで、読むときはくれぐれもお気をつけて。


投稿者 Taniguchi : 18:27 | コメント (0)

2008年10月18日

サンドウィッチマン『敗者復活』幻冬舎 2008年

「1ヶ月早く読みたかった!」と猛烈に悔しくなった1冊。
読んでいたらもっといい授業ができたはず。


今月初旬、私は某大学経営学部の授業にゲスト講師として呼ばれた。
今年で話すのが3回目となるその授業は
かつて私が生徒として聞いていた授業だ。

立命館大学に社会人として通っていた頃、単位互換制度なる
「指定授業ならどこの大学の授業に通っても単位をあげる」システムがあった。
そのときに受講したのが、この授業だ。

かつて自分が生徒だった授業で、1年に1回とはいえ
教える立場になるというのは、なんとも不思議な気分である。

私を毎回呼んでくださる教授は、非常に器が大きく内容も進行も
ほとんど任せて下さる。自由かつプレッシャーの大きい授業。

「ちゃんと死にたいからちゃんと生きたいその理由が起業だっただけのこと」
というオチはそのままで、中身は毎年チェンジしている。
で、今年はプレゼンテーションに絞って話をした。

その話の中で「私はM-1グランプリでプレゼンテーションの勉強をした。」
という話をした。

私が起業するきっかけとなった2004年の12月のプレゼンテーション、
その1ヶ月前から私はあるコンビのネタを毎晩見続けた。
それが、2003年M-1グランプリの敗者復活コンビ
アンタッチャブルのネタだった。

その年彼らは最終決戦まで行くも残念ながら敗退するが、翌年見事優勝する。

彼らのネタは今となってはうろ覚えだが、当時私は1ヶ月間、必ず寝る前に
彼らのネタを見ていた。
私は彼らから「プレゼンテーションの間のとり方」を学んだ。


そして、昨年の優勝者であるサンドウィッチマンも
すばらしいプレゼンテーションだった、という話からオチに繋げて授業を終えた。

授業後のアンケートには
「お笑いをそんなふうに見ているのか!?」
という驚きの声が多かった。

私だけなのか、そんな見方をするのは?
いや、どう考えても4分間のプレゼンテーションだろうよ、と
思っていた時に、この本が書店で平積みされていたのを発見する。

私が本を買うとき『自分が本を呼ぶとき』と『本に呼ばれるとき』の2つがある。
この本は後者だった。

ふらふら本屋に入ってこの本が見えたとたん、本の表紙から目が離せなかった。
ものすごい吸引力だった。

「読め。」

そう言われた気すらした。
で、購入した。
一気に読んだ。

読み終わって、ああやっぱりM-1はプレゼンテーションの教材だった、と
確信したのと同時に、もっと早く読んでいたらもっといい授業できたなあ、と
冒頭のセリフを叫んだあとに、独り言では飽き足らず
友人に電話までして「悔しい!!」と言ってしまった。

最近見かけにくくなった気がする「大人の本気」も見える本。
ご興味があれば、ぜひ


投稿者 Taniguchi : 17:45 | コメント (0)

2008年10月17日

初心者入門教室に通う・その1

将棋。
将棋に関することで、私の最も古い記憶は小学校の5、6年生頃までさかのぼる。
当時、担任の先生がクラスの男子生徒にこんな質問をされた。

「将棋と囲碁って、どっちがすごいの?」

その当時、将棋は漢字が書いてある、囲碁はオセロの親戚みたいなもの、
という程度の認識しかなかった私は、その質問に対して
特に興味を持って聞いていたわけではない。

なのにいまだにその質問を覚えているのは、
その質問に対して、即答すると思った先生が長考したからである。

「うーん・・・どっちがすごい・・・うーん・・・。」

質問をした男子生徒も、その長さにとまどい、クラスメイトも
それまでざわめいていたのに、先生があまりにも考えているので
静まりかえった。

ずいぶん、自問自答していた先生は、言葉を間違えないようしながら
(そんなふうに思えた)こう言った。

「どっちがすごいかはわからんけど、ご飯が食べられるのは囲碁の方。」

小学生ながらに「へえ~」と思った。
囲碁は食えて、将棋は食えないんだ。
なんとなく、意外な気がした。

先の質問をした男の子が、その答えを受けてさらに質問をした。

「だったら、囲碁を覚えた方が得なんや?」

「うーん、得かどうかは・・・。」

先生はまた考えていた。
20年以上前の記憶である。遠い遠い記憶である。

まさか自分がこの年で将棋を習いたいと思うとは。
そんなことを思いながら、ネットで初心者でいける将棋教室を探す。
すると、いきなりヒットした。

『レディース入門セミナー 入会金:無料 受講料:無料 定員:30名』
ありえない。どこだ?と思ったら大阪は関西将棋会館の主催だった。

決して近くないのに、不思議と悩まなかった。
見た瞬間、申し込みながら、友人を誘っている自分がいた。
誘った友人は、驚いた。

「将棋?!なんでまた?」

そりゃそうだ。
いきなり将棋の名人戦見てくると言い、帰ってきたら将棋を習うと言う。
なぜ習いたい?
自分でもわからない。
きっと将棋が私を呼んだんだ、と言ったら大笑いされた。

「将棋ねえ・・・あ、私、囲碁を習いたいと思ってた。囲碁にせえへん?」

いやいや。将棋、とにかく将棋、誰がなんと言おうが将棋。

これからは将棋の時代だから、無料だから、将棋会館だから、と
訳のわからない理由で友人を言いくるめ一緒に通うことになった。
言いくるめられてくれた友人の懐がたぶん深かった。
言い張った私はたぶん浅い。しかし今はあえて問題にしない。

そして、6月から2ヶ月間の入門コースに通うことになった。

つづく。

投稿者 Taniguchi : 20:46 | コメント (0)

2008年10月15日

将棋初心者、名人戦第4局に行く・その6

京都へ帰ってきてからも、落ち込みはしばらく続いた。
友人に慰めてもらおうと、将棋の話がわかりそうな友人に話した。

結果として、やめておけばよかった。

一人は、話し終えた後、パソコンでかちゃかちゃとなにやら調べ、
苦笑いしながら、私にこう言った。

「(シャッターを押してくれた方は)九段ですよ、九段。」

その後、いかに九段はすごいかというレクチャーをしてくれた。
へこみ二乗、である。

もう一人は、私にはっきりこう言った。

「(立会人にシャッターを押させた行為は)森内さんの気を乱したんじゃないですか?」

楽になりたいという甘い考えがコッパミジンに打ち砕かれただけでなく
傷に塩をてんこもりで擦りこまれた気分になった。

やはり、私は失礼なことをした。
これは、きちんとお詫びをせねばなるまい。詫び状を書かねばなるまい。

意を決して、東京は将棋会館に電話をした。

決したわりには「はい、将棋会館です。」との声に少しびびる。

-あのう、棋士の方にお手紙を差し上げたいのですが
  そちらにお送りすれば、お渡しいただけるのでしょうか?

「はい、お渡しできますが、どのようなお手紙で?」

-名人戦の前夜祭で立会人の方にシャッターを押させてしまったんです。

一瞬、沈黙が流れた。そして、押し殺した笑い声が聞こえた。
将棋会館の方は、かなり笑いをこらえていた、と思う。(たぶん)
意を決したわりには、さらにへこむ。

しかし、私のへこみが伝わったのか
将棋会館の方はあわてて私を慰めてくれた。

「いや~わからないですよね、棋士の顔なんて、ねえ~」

またへこむ。いやしかし、落ち込んでいる暇はない。

-そこでお詫びの手紙を書こうと思いまして。

「いや~それはまたご丁寧に~。」また笑われた。

こんな理由で手紙を送る人はやはり珍しいのかとまたへこむ。

-お渡しいただけますか?

「はい、将棋会館宛てで棋士のお名前を書いていただければ。」

-ではよろしくお願いします。

と電話を切った。

で、早速手紙を書き始めた。
やはり詫び状は毛筆が定番だろうと毛筆ペンで書き始めるが
久しぶりすぎてバランスがなかなか取れない。

なんとか書き終えて投函する。

そして思った。
これだけでは、きっとお詫びにならんよな。

そこで、決めた。

-将棋、やろう。

つづく。

投稿者 Taniguchi : 20:18 | コメント (0)